この記事を監修した人

- シェルパ税理士法人 パートナー 公認会計士・税理士・MBA(国際経営学)
四大監査法人の一つに勤務後、米国へのMBA留学を経て、2013年に参画、2016年の税理士法人立ち上げよりパートナー
上場準備会社のIPOプロジェクトの責任者として実際の上場まで従事した経験を持ち、国際税務やM&Aにかかる会計税務も専門とする。
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今からたった2年半ほど前のことです。
世界中の人々の生活やビジネスを大きく変えてしまうサービスがリリースされました。
ChatGPTです。
このサービスそのもののインパクトも大きかったですが、その後のテクノロジーの進化のスピードも、私たちが今まで経験したものとは一線を画すもので、まさにゲームチェンジといえるものの登場でした。
ChatGPTの脅威をいち早く察知したGoogleは、緊急事態を意味する“コードレッド”を社内に発しました。会社をあげて最優先でこの脅威に立ち向かう、という宣言です。
経営の第一線から退いていたGoogle創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンも現場に復帰し、この事態に対応しました。
本稿執筆時点においては、意見の分かれるところもあるかもしれませんが、Googleの提供する生成AIはChatGPTを上回ったとする意見もあるところまできました。
ChatGPTを開発するOpenAIとGoogleの決定的な違いは自社の持つサービスの多さであり、GoogleはOSもクラウドサービスもスマホもサーバも提供するところに自社開発の生成AIを絡めてサービス価値をより高めることができました。もちろんGoogleの提供する生成AIのGeminiそのもののレベルもChatGPTと比較して遜色ないか、それを凌駕しているという前提もあります。
ただ、ここで注目したいのは、前述の、創業者が現場に戻ってきた、ということです。シリコンバレーが、数多のベンチャー企業が生まれては消えていくほどに盛り上がったきっかけの一つで、世界中のベンチャー企業の憧れであるカリスマ経営者が現場に戻ってきた、ということが、このGoogleの生成AIの世界における巻き返しの要因の一つではないかと考えられるのです。
日本や中国の戦国時代の物語を見ても、大将が先頭を走るとき、部隊の士気がケタ違いに高まるという描写はよくされるかと思います。この人と一緒に戦えるという喜び、この人を負けさせてはいけないという使命感、この人と少しでも多く一緒に走って自分を高めたいという向上心、Googleの現場の人たちはカリスマ創業者が現場におりてきたときにこれらの感情を抱いたのではないかと想像します。
Googleほど巨大ではなくとも、どの会社でも同じことがいえるのではないでしょうか。むしろ、大体の企業では社長が誰よりも働かないといけない苦しい立場におられるのではないかと思います。松下幸之助さんも「うちの社長はもう一所懸命にやっている、”もう気の毒や”という感じが社員のあいだに起これば、全部が一致団結して働くでしょう。けど、そうでないかぎりは、あなたの活動の程度にみな働くでしょう。」と仰っていました。
直面する課題は会社や社長それぞれだと思いますが、全速力で走って、それが周りにプラスの効果をもたらせるならば、限界まで走っても決して無駄にはならないはずです。
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