RPAとは?効率化と生産性向上のためのステップについてわかりやすく解説!

業務を効率化ができる自動化ツール「RPA」を知っていますか。

RPAとは事務作業等を効率化できるツールで、働き方改革や人材不足に対応するため多くの企業が導入を始めています。

この記事では、RPAの特徴や導入のステップ、注意点について解説します。RPAの導入事例についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

 

RPAとは

RPA(Robotic Process Automation)とは、パソコン等でおこなう操作を自動化するソフトウェアのことであり「デジタルレイバー(デジタルな労働者)」とも呼ばれています。

RPAにより繰り返し作業や定型業務を自動化することが可能で、大量のデータを扱う業務では、より効果的に業務を短縮できます。

また、プログラミングの知識がない従業員でも利用できるため、多くの企業で業務効率化を推進することが可能です。

現状、企業においては人手不足の問題が深刻化しており、また、働き方改革に対応するためにも、業務効率化が必要不可欠です。そのような状況のなか、単純作業を自動化して業務を効率化するため、多くの企業がRPAの導入を検討しています。

 

RPA導入時の具体的なステップとは?

RPA導入時のステップは、以下のとおりです。

それぞれ、順番に解説します。

①業務の洗い出し

RPA導入では、まず、業務の洗い出しをおこないます。

具体的には、現状の業務内容や従業員が業務に費やしている時間、その業務に携わる人数等をすべて洗い出し、見える化します。

企業の業務を洗い出すのは関係者が多く、大変な作業になりますが、時間を掛けて丁寧におこなうことが大切です。

②RPAに適した対象業務を選定

業務の洗い出しをおこなったら、RPAに適した対象業務を選定します。

RPA導入に適している業務は、単純作業や繰り返しの作業が多いものです。また、多くの時間を費やしている業務や定型作業にRPAを導入することで、大幅な業務効率化が期待できます。

RPAをはじめて利用する場合は、対象業務の選定が難しいケースがあるため、他の企業の導入事例を参考にするとよいでしょう。

③適切な難易度のRPAツールの選定

さまざまな企業がRPAツールを提供しており、それぞれ機能や稼働環境、サポート体制等の違いがあります。

ツールを選定する際は、「洗い出した対象業務が自動化できるか」「運用しやすいか」「将来的な拡張性は問題ないか」等を検討しましょう。その際、ツールにかかるコストや、何人まで利用できるか等もあわせて確認することが大切です。

なお、マニュアルの提供や研修、問い合わせの対応等のサポート体制が整っていると安心して利用できます。

また、体験版や無料期間が設けられているサービスも多いため、実際に利用してみて検証することが効果的でしょう。

④導入計画を策定

RPAツールの選定後は、導入計画を策定します。

RPAを導入する時期や導入の目的をあらかじめ明確にして、経営層や管理職等と共通認識をもっておくことが重要です。

⑤運用体制を構築

RPA運用のルールを定めたり、マニュアルを用意したりすることで、スムーズな運用が可能となります。

また、RPA担当者だけではなく、現場からの意見や改善点をヒアリングすることも、RPA運用を定着させるためには大切です。

 

RPAを導入するメリット

RPA導入によるメリットは、主に「4つ」あります。

業務効率化に役立つ

RPAはロボットのように自動で稼働するため、24時間体制での連続業務が可能です。

人間による作業と違い休憩を必要とせず、かつ、正確な作業ができるため、大幅な業務効率化が可能となります。

また、単純な繰り返し作業等をRPAに任せることで、従業員は付加価値が高いコア業務に集中できます。作業をうまく分担し、企業全体の業務効率化をおこなっていくとよいでしょう。

コストの削減が可能

単純作業をRPAに任せることで、人件費等のコスト削減が可能になります。

単純作業は作業量が多く手間や時間がかかるものもありますが、RPAを活用することにより人員の削減や残業時間の削減が可能です。

納期を短縮できる

RPAは単純作業の業務スピードがはやく、24時間体制での作業が可能であるため、商品やサービスの納期を短縮できる点も大きなメリットです。

これにより、顧客満足度の向上や受注増加も期待できるでしょう。

ミスを防止できる

人間がおこなう作業では、ヒューマンエラーがたびたび発生します。しかし、RPAを導入することで、作業ミスの発生を極限まで減らすことが可能です。

 

RPAを導入する際の注意点

RPAを導入するときには、注意点もあります。メリットとあわせて確認しましょう。

導入コストが必要

RPAを導入するときは、初期費用等の導入コストが必要です。ツールによって必要なコストは変わってくるため、導入前に必ず確認しましょう。

また、最初は特定の部署などに導入し、導入コストに見合う効果が得られるかを検証することも大切です。検証後に、他部署展開、全社展開等導入範囲を広げていくとよいでしょう。

運用コストが必要

RPAを導入したあとは、継続的に運用コスト(月払・年払)が必要です。

運用コストはライセンス料やサポート費用、メンテナンス費用等です。導入コストとあわせて、運用コストも必ず確認しましょう。

なお、RPAツールの導入は「IT導入補助金」の対象となる場合があるため、補助金を受けることでコストを抑えることも可能です。

ツール選定時は、補助金の条件についても事前に確認するとよいでしょう。

ブラックボックス化に注意

RPAを導入し、運用が軌道にのると、RPAに任せている作業内容を従業員が把握できなくなることがあります。

このようなケースでは作業がブラックボックス化しているため、万一RPAにトラブルが発生した場合に、人間の手で対応できないことも起こり得ます。

そのため、RPAによって自動化された業務については、その処理内容に関する書類を作成・保存するなどの対策をおこなうことが重要です。

 

RPAの導入事例

ここでは、以下の①〜③について実際にRPAを導入した事例を紹介します。

①請求書の処理

事務作業である「請求書の処理」を、RPAがおこなうケースがあります。

このようなケースでは、従業員は請求書をAI-OCRを使って読み込みするだけで、RPAがデータの収集や業務システムへの入力をおこないます。

これにより、単純作業である請求書の処理にかかる時間が「数分」から「20秒程度」に短縮され、さらに、ヒューマンエラーも回避できるため、従業員はより生産性の高い仕事に集中できるでしょう。

②顧客データの入力

コールセンターにRPAが導入されるケースもあります。

コールセンターでは、顧客情報の入力等に時間がかかることが多いため、RPAと文字起こしツールを併用することで音声をテキスト化し、RPAによってシステムに入力することも可能です。

待ち時間を削減することで顧客満足度が向上し、クレームの減少にも繋がるでしょう。また、業務におけるミスの減少や人員削減によってコストを抑えることも可能です。

③システム間の連携

RPAはシステム間の連携も得意であり、たとえば、クラウド型の会計システムと業務管理のデータベースを連携することも可能です。

RPAによるシステム間の連携を活用して、給与出金の確認や予算管理、さらには納品管理などの業務の進捗状況が素早く確認できるようになったケースもあります。

 

まとめ

この記事では、RPA(Robotic Process Automation)に焦点を当て、その概要から導入のステップ、導入に伴うメリットや注意点、さらには、導入事例まで詳しく解説しました。

RPAの導入は、コスト削減や従業員の時間創出など多くの利点があります。さらに、納期の短縮やミスの防止といった点も大きなメリットです。

RPAは、多くの企業にとって効果的な業務効率化のツールになり得ます。導入前にしっかりとリサーチをおこない、対象業務の選定や計画の策定をしていきましょう。

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